教育講演会「未来の学校と教師の専門性開発」を、7月2日に甲斐駒センターせせらぎで、開催しました。講師の先生方や、参加者の皆様のご理解とご協力を賜り、講演会の山梨開催が定例化してきたことをとても嬉しく思います。
今回の参加者は、オンライン、オフライン合わせて70名ほどの参加がありました。宣伝する期間が少なく、お知らせが遅れてしまったので、参加者が例年に比べて少なくなりましたが、少ないながらも最高に深い学びの研修会となりました。この講演会は、トーク者を含めて全員が対話できる参加型の講演会です!参加した方々が、対話したり、学び合えるようにフロアーの質問や意見を伝えやすくしています。
講演会の中で、心に響いた言葉をあげてみましょう!
教員の長時間勤務は最高長い時間なのに、職能研修は最低に短い時間となっている。今の学校は、ビルド&ビルドになっている!
対策①教員を増やす→志願者が少ない
対策②地域や保護者の協力→共働き社会、地域のコーディネーターが不在 対策③学習内容の削減→中教審答申でやらないと断言している。
対策④他機関との協働体制→よそもの意識がある。
残念ながら、有効な対策は、簡単ではありません。なかなか見つかりません。
教員の採用倍率が低い!1倍代が、20県になっている。
対策①新しい人確保法をつくる。
対策②教員の待遇を改善する。
対策③国家試験を導入する。
対策④より高度な専門職をおく。
90年も昔の校内研修方法を取り入れている学校が今も多い。しっかりとしたビジョンとコーディネーションと、リフレクションが大切。「学びの事実から学ぶ」思慮深い教師になる。
教育の原点は、幼児教育!
今、イライラしている子どもが増えている。大人もイライラして、子どものまま、親になっている。ICTの使い過ぎは、学力の低下につながる。指一本の世界!
受験について
教育の構造的な課題。目の前にいる子どもたちを変えるしかない。受験が激しいのは、東アジアだけ!特に高校受験があるのは、日本、中国、シンガポール!高校受験は、社会的損失が大きい。18歳前に自分はダメだと思ってしまうことになる。受験産業に一生懸命な学校は将来的に厳しい。受験勉強だけでは子どもはダメになってしまう。
マグネットとスクリーニング
教職の魅力を高めるマグネットと、厳しい篩い分けが必要!それなりの予算が必要となる。教育にもっと投資するべき。中国では、各校に研修費用だけで1000万円もある。日本は、教育や子育てに投資が少なすぎる!コロナ対策に象徴されるように日本政府の投資政策はことごとく失敗している。それは、しっかりとしたビジョンがないからである。軍事費を上げる予算の一部を子育てや教育にまわせばいいのでは!
今、崩壊している学校が増えてしまった
①学校や教師に期待していない
②子ども達は、学んだフリをしている
③教師の仕事をイージーワークと見ている
④子どもが、自分にも期待していない
⑤教師が子どもを尊敬していない子ども達も同じように尊敬していない。残念ながらまともな人間関係でない
今回の講演会は、とてもショックな言葉がありました。『今、学校が崩壊へ向かっている』と聞いた時に、言葉が詰まりました。そんなことはないと、叫びたい。しかし、学校がいろいろな課題と子ども達の多様性の中で、いろいろなことに配慮しながらもがき、余裕が無く必死な様子はよく知っています。崩壊ではない、しかし、なんとかしないと大変なことになる。 あえて、この厳しい指摘をしっかりと受け止めて、学校だけに押し付けるのでなく、学校が子ども達と健全に学べるような環境と人員の確保をする様に、協力や支援していくことが求められていると思います。 文科省が、何かしてくれるのを待つ時代ではない!このイノベーションの時代に、地方から新たな風を起こしていかなければならない!先生方は知恵と勇気を持って、あきらめないで変えていこうと力説されました。 私は、こんなに心にグサっときて、勇気とやる気を頂いた講演会ははじめてでした。 3人の先生方、ありがとうございました!